優しき冬の北陸のそよ風トハ

さて前回の続きであります。18日(金)の福井県でした。
※前回へ移動:http://d.hatena.ne.jp/savy_wada/20091218



朝起きてホテルから外を見ると曇天で向こうの工場からの煙が横にたなびく。
まぁそんなもんだろうと更に見ているとバーッと雪がチラついては止まる。
天気は徐々に悪化している様子である。


■何か寒そうな冬景色


この日の仕事は一発目が敦賀の街中の事務所内、二発目が名も無き半島に有る
美浜原発である。気になるのはこちらの方だ。
朝飯はホテルのバイキングで食べ放題、思い切り喰って燃料を蓄積。
時間が来たのでチェックアウトしてスタートを切る。
外に出てみると雨雪混じりでかなり風が強い。
そして寒気は徐々に強まり雪に変わりつつある。なるほど・・・。
乾いた衣類で走るのは快適だけど直ぐに濡れ出しそうである。



ホテルからホンの数kmで街中事務所に到着した。
敷地の陰間に白マッサ号をソッと停めて仕事に不要な荷物も一緒に置いておく。
事務所の中は暖かい。ホカホカしつつ作業を早々に片付けてしまった。
落ち着いた天気ならば適当に時間調整しつつ美浜原発へ行く前にもんじゅを見に
行くところであるが、そんな余裕は無さそうだ。
サッサと美浜原発へ向かう事にした。
先ず27号線を西進するのだが折からのきつい西風はかなりの圧力である。
53-25でトロトロと這って行く。
27号線金山バイパス、ああ進まない・・・。



トンネルに入ったら強力な西風はマシになるかなと思ったが関係無し。
トンネルを出てバイパスを降りて北進、風の中を少し走ると海岸沿いの道になる。
此処からだった・・・!強烈な風が始まった。
今までの風なんぞ無きに等しい程の強烈な風である。
海岸沿いなので海がよく見えるが波頭が高い。こんな海を直に間近に見るのは珍しい。
連続的にブワッと寄せてくる。ゴゴーッと風の音も素晴らしい。
本当にヨチヨチ歩きで前進であった。
前を見ると雪混じりの風が海から半島の山側へ流れているのが判る。
風が生きているような感じ。



道は所々アップダウンが有るが特に酷かったのは海に突き出た辺りで風が一箇所に
纏まっている事が有る。
そこを通過する時はもう自分もMax値でないと通過出来ない。勿論39-25でフルパワー。
風圧で息が出来なくて殆ど止まっている状態、風が前からだけだとペダル踏むだけ
だけど斜めや横に変わっていくので風の向きに白マッサ号ごと倒しこむのだが変な感じ。
ほぼ止まっているのに人間と白マッサ号は風上にリーンしてのろのろ動いている。
で人間の方はハァハァと苦しんでいるのだから、どう見ても変でしょうな。



こうやって風が固体みたいになっている箇所をやっとの思いで通過するとスポッと
抜けた感じでスルスルっと前に進めた。
あーしんどかったと思って前進すると又こんな箇所が有る。
矢張り斜めにリーンしてのろのろと進むが踏ん張っているタイヤもギリギリらしくて
ズルッズルッと滑る。
此処で滑りが大きくなると落車して風に吹かれて明後日の方に飛ばされる訳である。


■途中で未だ風が緩い序盤で撮影した。
 あの激しい波間を撮影できなかったのは残念だけどご容赦を。




これを何度も繰り返してようやく原発の入り口に到着、橋を渡って向こう岸へ行く。
橋の上も厳しいかな?と思ったが大した事は無かった。
入り口でチェックインの儀式が有るので建物の陰に白マッサ号を停める。
普通は着替えをしてからチェックインするが又もやビショビショで辺りは酷い風、
着替えるのも面倒になりそのまま入場した。



関電の下請け会社が集まっている建物の一つに入り、そのまま顧客の事務所へ。
「こんな格好で失礼しますー」と部屋の中で着替えた。
事務所の中は暖かくてホッとした。
流石に事務所の中の人達は「変な奴が来たぞ」というムード有りありだけど状況が
状況なのでしょうがない。
サッサと仕事を済ませたいが少々手間取ってしまった。



フト外を見ると日が射している。アレ、晴れてきたのか、良かった〜。
チェックアウトして服装を若干整えてスタート、雨でなくて良かった。
しかしだ、晴れた分、復路は風が強くなっているぞ。
往路プラスアルファの苦心で安全な27号線に戻ったが大変疲れました。
例の「風が固体になって流れる箇所」は往路より多かったが追い風箇所も多くて少し
だけ楽も出来ました。
後は適当に走って最寄り駅である東美浜まで。


■えっと自分です。失礼します。



東美浜駅までの途中です。風も、もう大丈夫。


やがて東美浜駅に到着、勿論無人駅です。2時間に1本の電車も少し待てば来る。
此処でササっと着替えて白マッサ号を輪行体制にする。
ゴソゴソやって終った頃に電車が来ました。




■白マッサ号よ、今回はご苦労様でした。落ち着いたらメンテするからね。


■電車に乗り込む。



敦賀駅雷鳥に乗ろうと思ったけど悪天遅延中だったので湖西線で帰った。
 敦賀駅も日が暮れてきた。


輪行は楽ですねー。
しかも乗客は少なかったのでのんびりと帰れました。
この後は京都で近鉄に乗り換えてコレ又のんびり、自宅の最寄り駅である五位堂
からの数100mが今回の最後の乗車となりました。
帰宅後は先ずコーヒーを飲んで風呂に入って酒を飲んで・・・。
ああ自分の家っていいなー。