下り

上がりが好きな人も居るし平坦が好きな人も居ます。勿論下りもです。



下りが速い選手で有名なのはサミュエル・サンチェスですね。
私の好きな選手だと既にレジェンドとなったシーン(ショーン)・ケリーとか。
実際に見ていないので何とも言えないですが・・・。


私が「自転車の速い下り」を実感したのは1978年だったか?第1回乗鞍HCの直後です。
これが生まれて始めての自転車競技参加でした。
大会では当時は信州大学生だった大原君(今では大原さん)の素晴らしいHC能力に驚嘆した
ものでした。競技終了後に固まってスタート地点に戻る段になり下り開始。
自然に集団の前へ浮上。
集団走行は単車のレース時代からずっとなので何も不安は無し。
しかし集団の中でチョロチョロと落ち着き無く左右に動く人が数人居たので一喝した記憶あり。
言われた連中は不満そうな顔をしてました。
半端なスピードなのでアカンのやろうと集団の一番前に出て引っ張ってみた。
あっという間にスピードが上がりやがて後ろには誰も居なくなった・・・ので緩斜面で少し待ったりしたけど、
それも徐々に面倒になり好きに下って一番先にスタート地点付近に到着した筈。
後で違和感の有ったホイルを見るとウォルバー安物チューブラは30%程裏返り掛けてました。
そこで思った事は・・・、
自転車の下りって
   単純やけど面白い〜ヾ(*´∀`*)ノ


って未だ未だ甘かったですね。
その後、「100km出るぞ」で有名な富士山スバルラインの下りで100km近くを経験しましたが、
その後はそんなに高速を体験する機会が有りませんでした。


実業団で走り出して暫くしてから、うちの近所にある桜井の女寄峠(忍阪・栗原地区)の下りで
100km越えをやりしました。もう20年程前です。
今みたいに信号とか脇道も無くシンプルな状態で使ったバイクもクロモリ製。
ホイルはGP-4&ビットリアCGだったと思います。
女寄峠は当時は週1回は通っていた道だったので何度もトライをしておりました。
80〜90km程度はよく出していて遅い車はちゃんと右側から追い抜いてました。
何度もチャレンジ出来たのは地元民の利です。風向きとかでかなり変わりますので。
3funeさんが3重連で加速して100km到達出来ずと聞き、矢張り風向き次第かと痛感しました。
貧脚の私が機会に恵まれたのは僥倖以外何物でもなかったです。


単純な下りでは運に恵まれたら高速で下れますが曲りくねって視界もよくない下りはどうか。
これこそが難しく本当のダウンヒラーの実力が発揮されるケースだと思います。
ポッジオの下りとかケンメルベルグの旧下りコースとか。
難しい場面ではテク不足の私は一発で馬脚を現してしまいます。
以前、3funeライディングスクールで天王高船練習コースを何人かで下る事が有りました。
先頭は勿論、3funeさんで私ともう一人の方が後ろに付けて下り開始。
ずっと先頭の走りを拝見させて頂きましたが流石に素晴らしかったです。
ライン取りやバンキングのタイミング等、自分とは違うわと大いに感銘を受けました。
何より下りでもドシドシ加速してゆける脚力は決定的な差があり、全ての裏づけになるであろう
動体視力の高さには瞠目する思いです。(勿論今でも・・・。)


今では下りはしんどい上がりの後のご褒美。
下りを攻めて楽しむ余裕というか強気は失せてます・・・。
下りは安全に安全に、平坦で頑張れば良いという方向性にチェンジしてます。
最近は80kmなんぞも滅多に出ないです。
一寸した下りでも80km出せる人達は凄いな〜と思います。